院長の気になる話
これが大切! 子供のむし歯予防
更新日:2017.7.4
皆様、いかがおすごしでしょうか。
私のほうはと言いますと、ようやく多忙な6月が終わり、ほんのちょっとだけ一息つかせていただいているところです。
というのも、1928年に6月4日がむし歯予防デーと定められ、一時は中止されていたのですが、1949年に「口腔衛生週間」として復活。
現在は「歯と口の健康週間」と定められておりまして、6月に小学校の歯科検診が集中するんですね。
おかげで(もちろんありがたいことではあるんですけれど)、通常の業務もありますので、かなり忙しくなってしまうんです。
ただ、こういう取り組みのおかげもあって、以前に比べると格段にむし歯に悩むお子さんの数は減りましたね。
検診していて、しっかり歯を磨けているなとこちらが感心させられる子が多くなりました。
とはいえ、油断は禁物。
これから夏休みに入りますが、暑いこの季節には、冷たいジュースや、アイスクリームなど、むし歯の要因となる誘惑がたくさんあります。
そこで今回は大切なお子様の歯についてのお話をしてみようかと思います。
お子様のむし歯予防に大切なこと
冒頭でもお話ししたように、むし歯の数は減っています。お子様の歯磨きも上手になりました。
それでも磨き残しは出てしまうもの。
特に上の前歯の間、そして奥歯の溝。ここはどうして食べかすが詰まりやすくて、お子様自身では磨きづらいところでもあります。
ぜひ、親御さんの手で、お子様の小さい口でも奥歯の隅々まで磨けるヘッドの小さい、やわらかめの歯ブラシを使って仕上げのブラッシングを行ってあげてください。
仕上げのブラッシングについては、幼稚園まで、小学校低学年までという方が大半だと思いますが、歯科医の見地から言わせていただくと、できれば永久歯への生え変わりが落ち着いて、正しいブラッシングができるようになる小学校高学年くらいまでは、仕上げ磨き、磨き残しがないかのチェックはしてあげてほしいなと思います。
とくに乳歯から永久歯への生え変わりの時期は、歯の位置、高さが変化するために食べかすなどが溜まりやすくなります。この時期は入念にチェックをお願いします。
歯磨き粉は低濃度フッ素配合のものをオススメしています(高濃度よりも低濃度のほうがフッ素を取り込みやすいのです)。市販されているもので十分です。
乳歯のむし歯はこわい!
親御さんがお子様の口の中をチェックしていて、歯と歯のあいだにものが挟まりやすくなっていたり、歯が白濁、あるいは黒っぽく変色している場合は、すぐに歯科医院で受診してください。
なかには「どうせ乳歯は生え変わるから多少のむし歯なら放っておいても大丈夫」と仰る方もいますが、大間違いです。
乳歯のむし歯は進行が早く、放置しておくと後で永久歯の奇形が起きるなどの悪影響が考えられます。
早期に受診してください。
小さいお子様で歯磨きを嫌がる子も多いのですが、普段からお子様の口元を触ってあげたり、親御さんも一緒に歯磨きをするなどで、自然と嫌がらなくなるお子様が多いようです。
歯は一生の宝物です。
お子様の大切な歯を守るのは大人の役割。
小さいうちから歯を大切にする習慣を身につけ、いつまでもおいしい食事、健康を楽しみたいですね。