院長の気になる話
歯石のケアをしていますか?
更新日:2025.11.27
食事の最中、歯磨き中、あるいは普段の何気ないときに歯石が気になってしまうことありますよね。今回はその歯石に関するお話です。“なんだ、たかが歯石か”と思わないで下さい。歯石が重大な疾患につながる可能性もあるんです。
歯石ができるメカニズム
そもそも歯石はなにか、そしてどうやってできるのかご存知でしょうか。
歯石というのは、歯の表面にプラーク、いわゆる歯垢が付着し、アルカリ性である唾液の環境下で石のように硬くなったものを指します。歯垢は食事から数時間ほどでできはじめ、そのまま放置すると3日前後で硬化、歯石となります。
唾液の環境下でできるものですから、唾液の出口、特に舌の下にある舌下腺の近くの歯、つまり下の前歯の裏側がもっとも歯石が溜まりやすい箇所になります。
あなたの下の前歯の隙間、白く埋まっていませんか? もし埋まっているようだと、歯石が溜まっている可能性があります。
歯石が原因となる疾患も
歯石が溜まるとどうなるか。
まず、歯石がついていると表面で細菌が繁殖しやすくなるため、歯周病になりやすく、また歯周病の進行スピードも早くなります。さらに口臭がキツくなったり、歯茎の腫れ、出血が見られることも。
ひどいケースになると、歯周病が原因で歯槽骨(歯を支える骨)が溶け、歯を失うことにもなりかねないほか、歯周病菌が血流によって体中に運ばれ、心疾患につながることも。
決して“たかが歯石”ではないのです。
歯石が溜まってしまったら
歯石が溜まってしまったら、歯医者さんでスケーリング(歯石除去)を行うことが基本となります。スケーリングとは、エアスケーラー、超音波スケーラー、手用スケーラーという機械を使って歯石を除去する作業で、痛みはほぼなく、軽い歯肉炎がある場合に軽く出血する程度です。よほどひどくない場合は、だいたい1、2回、ひどい場合でも3回に分けて行えば歯石を取り除くことができるでしょう。保険診療で行う場合は、初診料も含めて3,000円前後(3割負担の場合)が一般的です。
また、お子様の歯、乳歯にも歯石は付きますが、お子様は唾液が多く自浄作用が強いので大人ほど目立つことはありません。とはいえ、永久歯への生え変わりのタイミングで歯の状態が変わることもありますので、虫歯や歯肉炎の予防の一環として、2〜3カ月に1回程度の検診をおすすめします。また、お子様の歯に歯石が見られる場合は、ブラッシングの見直しもお考え下さい。
なお、歯石を除去した直後は歯の表面がざらついていますので、カレーや唐辛子といった色の強い食べ物、また紅茶やコーヒー、赤ワインなど色の濃いものは避けて下さい。
歯石は防げる?
日頃のケアだけで完全に防ぐのは難しいですが、発生を遅らせることは可能です。毎日3回のブラッシングやデンタルフロス、マウスウォッシュなどによって歯垢の除去を丁寧に行えば、歯石の原因を減らすことができます。ただ、どんなに丁寧にケアしても磨き残しは出てしまいますので、3〜6カ月に1回程度は定期検診を兼ねてかかりつけの歯科医へ通うのが理想です。
特に喫煙される方、口呼吸の傾向がある方、唾液が少ない方は歯石が付きやすいので、3カ月ごとの定期的な除去をおすすめします。なかには毎月クリーニングを受ける方もいらっしゃいますよ。
また、今は歯石除去を目的とした歯磨き粉等も市販されていますが、歯石の付着を抑える成分により歯石防止の効果はありますが、あくまで限定的とお考えいただき、予防的な補助としてご利用ください。すでに付着した歯石を溶かす、除去することはできません。
歯石に関しては、定期的な検診、歯石除去が最良のケアとお考え下さい。
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